異文化とは 1
グローバル人材であるためには、自国や他国の文化・考え方を良く知ることが重要である。と言われている。
今回アメリカに留学するに当たってアメリカと日本の文化・考え方の違いについて考えてみた。
なお、この記事はネットや研修で得た知識を元に留学前に書いている。留学後にまた違った見解があったら書きたいと思う。
コミュニケーションについて
「アメリカ人はこうだ、日本人はこうだ」と一般論で語ることはできない(人それぞれである)のだが、大きく考え方が異なる点として良く言われていることは次の2つ。
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言語中心か非言語中心か
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意見を直接伝えるか遠回しか
1. 言語中心か非言語中心か
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言語中心
言語中心とは、書いたり言ったりしないと意志が伝わらない、という考え方。アメリカはこの考え方が強い。
何か意見があるなら言葉にする必要があり、話したり書いたりしない人は意見が無い人、と思われる。
契約書などにも漏れなく微細で具体的な記載が望まれ、「その他」などの曖昧な表現は嫌われる。
アメリカもそうだが、言語中心文化の代表選手はドイツ・オランダで、契約書の分厚さも
日本<<アメリカ<<ドイツ・オランダ
のようになるらしい。
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非言語中心
非言語中心とは、いわゆる「行間を読む」、「言外の意味を読み取る」文化。日本はこの考え方が非常に強い(世界でもトップクラス)。
短いコミュニケーションを好み、多くを語られなくても多くを理解する努力・能力が尊ばれる。
契約書もそれほど細かい事は記載せず「空気を読んで」対応することが望まれる(国内での契約では。国をまたぐ契約ではきちんと記載するようになっている)。
更に日本人は英語に自信が無いために、間違いを恐れて発言を控える傾向にある。
これはアメリカのような言語中心の考え方の人にとっては失礼で「相手に対して関心が無い」と取られてしまう。
間違った表現をして問題になるケースより、何も言わなかったために問題が生じるケースの方が多いのだ。
2. 意見を直接伝えるか遠回しか
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直接伝える
問題を解決するためには、間違いを指摘したり自分の意見を言うことをためらわない文化。その際、人間関係が悪化することを恐れない(というより、それによって人間関係が悪化しないと考えている)。
先にも挙げたドイツ・オランダなどはこの極端な例で、議論は激しく、議論が終わったらそれは忘れて元通り仲良く、の切り分けがはっきりしている。
アメリカも比較的この傾向が強いと言われている。ただし指摘はしながらも、相手の立場や面子を考慮することを忘れない。
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遠回しに伝える
和を尊び、自分の意見を言うことに慎重になる文化。何か伝える際でも、相手を不愉快にさせないような配慮が尊重される。
アジア、アフリカはこの傾向が強いようだ(韓国などは例外らしい)。日本もやはりこの文化ではあるが、世界的に見るとそこまで極端に主張をしない国民である、というわけでもないようだ。
「はっきり話す」アメリカに行ったからといって、相手の立場を無くすような指摘は控えた方が良い、ということだ。
ここで、
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言語中心か非言語中心か
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意見を直接伝えるか遠回しか
の違いを考えてみる。
言語中心の文化では意見を直接伝える傾向にあるし、非言語中心の文化では意見は遠回しに言う傾向にあると思う。ただし必ずしもそれが成り立つわけでもない。
「意見は全て伝えるが(言語中心)、相手を傷つけないように婉曲的に伝える(遠回しに伝える)」
のような国民性もあるだろうし、自分は次に当てはまると思うのだが、
「直接意見を言ったり間違いを指摘することを悪とは思わないが(直接伝える)、その場の空気を読んで発言しない(非言語中心)」
のような考え方もありうる。
長くなってしまったので、続きは後半で。